キラーインスティンクト振り返り

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Xbox 360の後継機であるXbox Oneが発売されてから2年が経過しました。ローンチタイトルであったキラーインスティンクト(以下KI)も2周年を迎えたことになります。現在のバージョンはシーズン2(以下S~)にあたります。来年はS3が始まり、Windows 10版も発売されます。2年間のKIプレイ歴を振り返ってみるにはちょうどいい時期ですので、主観的かつ大雑把に思い出を残していきたいと思います。事実誤認等があれば指摘していただけると幸いです。

 

簡単にKIの紹介をしたいと思います。KIはストリートファイター的な立ち回りを基本とした6ボタン式の2D対戦格闘ゲームです。独自のコンボシステムで簡単にコンボを繋げることができます。コンボを受けている側もただ画面を眺めているだけでなく、コンボブレイカーというコンボを中断する技を使うことができます。コンボブレイカーを成功させるには相手の技の強度に対応したボタンを押す必要があり、このコンボ中の読み合いがこのゲームの肝になります。

 

KIはイギリスのゲーム開発会社であるレアが開発してきました。今作はシリーズの3作目にあたります。かつて任天堂の傘下にあったレア社が、1994年に1作目を、1996年に2作目を開発しました。元々は海外アーケードや任天堂ハードで展開されていたシリーズであります。レア社は『スーパードンキーコング』などを開発していたことでも有名ですが、2002年に任天堂に売却されマイクロソフト傘下に移ることになりました。その後、レア社Xbox 360で魅力的なタイトルを多数開発してきました。そして、遂にKI最新作をXbox Oneで復活させることになりました。S1はDouble Helix Gamesが開発を担当し、システムの基礎を作り上げました。S2はIron Galaxy Studiosが開発を引き継ぎ、新たなシステムやバランス調整を施してきました。今作はナンバリングこそ与えられていませんが、3作目であることからKI3、2013年に発売されたことからKI2013、と呼ばれたりすることもあります。現在KIといえば今作を指すことが多いと思われます。過去作について話す際は、KI1、KI2、KI3、もしくはKI2013などと使い分けるといいかもしれません。

 

ちなみに、Xbox OneではKI1、KI2を遊ぶことができます。最新作KIのS1とS2のウルトラエディションアドオンにそれぞれKI1、KI2のオリジナル版の移植が付属しています。もちろんS1とS2がセットになったコンプリートコレクションにも付属しています。コンボブレイカーアドオンには付属しておりません。またレアリプレイというレア社の過去作を集めたゲームにKiller Instinct Goldが含まれています。KI GoldはNintendo 64で発売されたKI2の移植です。レアリプレイにはS3での参戦が決まっているラッシュの出身タイトルであるバトルトードも入っています。

 

では、KIの思い出を振り返っていきたいと思います。私がKIを初めて知ったのは、恐らく格闘ゲームのラスボス戦を集めた動画をニコニコ動画で視聴したときのことです。そのときは全く気にも留めていませんでした。次にKIと再会したのは2013年のE3でのマイクロソフトカンファレンスでした。急に格闘ゲームらしきPVが流れはじめて驚いたのを覚えています。どうやらXbox Oneのファーストタイトルらしいということがわかり、ファーストパーティが2D対戦格闘ゲームを発売するのは珍しいなーと思いました。海外産の格闘ゲームといえばモータルコンバットがまず思い浮かびますが、この格ゲーは皆目見当がつきませんでした。他の国内XboxファンはTitanfallにばかり注目していたように感じましたが、私はKIの方が気になって仕方がありませんでした。ネットに頼れば一通りの情報は手に入るご時世ですが、KIに関してはそこまで詳しい情報はありません。過去作が国内で発売されていないとこんなものなのでしょう。個人ブログで記事にされている方を数人見かけた程度でした。とにもかくにも、KIへの期待を膨らませながらXbox Oneを北米Amazonで予約するのでした。

 

自分が整理しやすいので、以降はTwitterのツイートを基にして時系列に沿って振り返っていきます。

 

2013年10月

国内でのXbox One発売日が依然と発表されない中、北米AmazonXbox Oneを予約。例え国内KI勢が自分1人になろうとも細々とやり込んでいこうと決心。

 

2013年11月26日

Xbox Oneが到着。逸る気持ちを抑えて開封。本体をネットに接続し早速KIをダウンロード。パッドだと操作しにくかったが、その日のうちに道場レッスンを全て終える。アメリカインディアンが好きなので、サンダーをメインキャラとして選択。初ランクマはセイバーウルフにボコボコにされる。ウルフは操作が簡単で最初は猛威を振るうことが予想されたので真っ先に対策すべきキャラと認識。ストリートファイター4のブランカみたいなもの。

 攻略情報がないので手探りで攻略する毎日。ちょっとネットで検索すれば攻略情報が簡単に手に入るご時世ながら、せっかくまっさらの状態で格闘ゲームを始めることができたので他人の攻略情報や対戦動画を極力見ずにプレイしようと決める。

 

2013年12月15日

エキシビジョンマッチでサンダー同キャラ戦を9試合行った。相手のプロフィールを見ると、アメリカのアラスカ州アンカレッジ在住と書いてある。あまりのラグのなさに驚く。初めてXbox360ストリートファイター4のオンライン対戦をしたときもラグの少なさに驚いたが、あくまで国内の相手との対戦であって海外勢はラグくて対戦にならなかった。数週間KIを遊んでいて海外勢とばかり対戦していたが、対戦に支障があるラグはほとんどなく一体どんな仕掛けがあるのか気になる。2009年頃のファミ通Xbox360カプコン小野義徳氏とバンダイナムコゲームスの原田勝弘氏が格闘ゲームのオンライン対戦について対談していたのを思い出した。オンライン対戦の基本的なシステムはバーチャファイター5 Live Arenaで完成されていて、後はラグを感じにくくさせる調整をしていくことが必要になるとかなんとか(間違ってたらごめんなさい)。海外勢と対戦する以上ラグが存在しないわけがないだろうが、KIはラグから生じる違和感をどのようにして解消しているのだろうか。

 

2014年2月初頭

アップデートでスパイナルが追加された。同時に海外勢とマッチングしにくくなった。マッチングに地域制限が入ったか?ランクマッチでJailシステムが導入され、故意に切断したプレイヤーはJailにぶち込まれるようになった。Jailに閉じ込められたプレイヤーは、しばらくの間Jailにいる者としか対戦できなくなる仕組みだ。しかし、切断された側もJailに送還される不具合が多発し、後のアップデートでこのシステムは廃止された。かくいう自分も切断に巻き込まれてJailに閉じ込められてしまった。Jailにいるときは国内在住のある外国人プレイヤーとしかマッチングしなくなり、それがきっかけでフレンドになりエキシビジョンマッチでよく対戦するようになった。

 S1のスパイナルはS2とは異なり、スカルを1つ消費して通常技をダッシュでキャンセルできなかった。また屈中Kでダウンを取れ、そのまま前ジャンプいれっぱで攻撃すると7F詐欺だった気がした。ダッシュキャンセルがなかったこの頃のスパイナルは大人しかった。

 

2014年2月26日

ひとまず実績を全解除。以降もキャラが追加される度に実績も追加されるので順次解除していく。

 

2014年3月19日

Xbox Oneの国内発売日が9月になったと聞く。

 

2014年4月9日

フルゴアが追加された。S1では自動的にシャドーゲージは溜まらず、214+Kのゲージ溜め専用の技を使う必要があった。またワープが421+Kで、ゲージ溜め技が暴発しないようにしっかりコマンド入力しないといけなかった。S2ではゲージ溜め技が削除され自動的にシャドーゲージが溜まるようになり、ワープは214+Kに変更された。S2に比べれば使いにくかったが高性能なスタンダードキャラであることには変わりなく、格闘ゲームが上手い人が使えば強かった。

アーケードモードも追加された。特定の条件を満たすと最後にシャドージェイゴが登場する。普通のジェイゴに技が追加され、全般的に強化したような性能。コンボブレイカー率が高く、コンボブレイカー不可コンボでダメージを稼ぐ必要があった。サンダーのシャドーコマンド投げ、S1では空中コンボブレイカーがなかったのでセイバーウルフのシャドーエクリプスからの追撃が有効だった 。

 

2014年2月~4月

国内在住の外国人フレンドと細々と対戦。自分はサンダーを使い、フレンドはセイバーウルフを使う。ウルフ対策が進む。

 

2014年4月29日

マニュアルをコンボに組み込む練習を始める。バッテリーエンダーなど、エンダーにも色々と種類があることに今更ながら気付く。

 

2014年5月25日

エキシビジョンマッチでサンダー同キャラ戦を20試合行った。相手はシカゴ在住だが、ここまでラグを感じないとは。

 

2014年5月~6月下旬

Xbox360で剣の街の異邦人を遊んでいることが多かったため、あまり対戦しない日々が続く。やり込んでいる日本人プレイヤーと出会えず、KIについて話せないのは中々辛い。多少モチベーションも低下してくる。

 

2014年6月29日

KIを遊んでいる国内プレイヤーをネット上で探していたら、かのOGTYさんを発見。恥ずかしながら当時は全くOGTYさんのことを知らなかった。生放送を見てみると案の定ランクマが全くマッチングしていなかった。このままではKIの悪評ばかり広まってしまうのではないかと危惧し(マッチングシステムが駄目なのは事実だが…)、思い切ってコメントで対戦希望の意を伝える。エキシビジョンでOGTYさんのセイバーウルフと20戦以上対戦した。初めて国内KIプレイヤーとがっつり対戦できたので満足。

 

2014年7月14日

EVO配信でKIのトーナメントを視聴。OGTYさんとアールさんの実況解説がわかりやすくてKIの魅力が伝わってきた。

 

2014年8月5日

Xbox Oneに本体アップデートが来て本体が日本語化された。それに伴いKIも日本語化されたが、飛び道具無敵が発射無敵、全身無敵が不敗と訳されており、全体的に珍妙な日本語が目立つ。

 

2014年9月4日

Xbox Oneが国内で発売!!徐々に日本勢が増え始めてきた。

 

2014年9月22日

S2のアーリーアクセスが始まり、TJコンボだけ一足先に使えるようになった。システム自体にも調整が入り、空中コンボブレイカーが追加された。マニュアルに対するコンボブレイカーの猶予が増えた。以前は強度が当たっていても受付猶予が短いために難しかった。またダメージ配分が見直され単発技の威力が軒並み二倍になった。ジェイゴの昇龍拳やグラシアスの空中ズーム攻撃が痛く感じるようになった。あくまでコンボを入れないと大きなダメージをとれないというシステムの根幹がちょっと崩れてしまったのは勿体無い気がした。

 

S1の個人的なキャラランクは、セイバーウルフ、サディラ、ジェイゴの3強。もう少しS1が続いていればフルゴアやスパイナルも伸びてきたかもしれない。

 

2014年10月15日

S2が正式に始まる。TJコンボ、マヤが正式に参戦。グラフィックの解像度が上がる。またPVにてS2で追加されるキャラのシルエットが公開される。リプターとシンダーはシルエットで明らかにわかった。キム・ウーやタスクっぽいシルエットはなかった。

 

2014年10月25日

OGTYさんが第一回殺戮本能トーナメントを開催。オルメンさんが優勝。

 

2014年11月25日

カーンラーが追加される。リーチの長い通常技や強力な設置技により空間制圧能力が高い。更にリーチの長いコマンド投げまで合わせ持ち、参戦当初から強キャラとして君臨するようになった。既存のキャラと一線を画すその性能により、S2の方向性がみえてくるようになった。メインキャラのサンダーがカーンラーに太刀打ちできない危機感から、サンダー以外のキャラを模索するようになる。

 

2014年11月30日

第二回殺戮本能トーナメントが開催。レニさんが優勝。

 

2014年12月

TJコンボをサブキャラとして練習し始める。お手軽に強いので爽快感があった。

 

2014年12月17日

リプターが追加。現在に至るまで苦手キャラ。

 

2014年12月28日

国内攻略wikiがつくられる。サンダーのページを編集する。

 

2015年1月25日

第三回殺戮本能トーナメントが開催される。自分も初めて参加した。優勝はレニさん。この大会でTJコンボが自分に合わない気がしたので、メインキャラとしては使用しなくなる。

 

2015年2月1日

オーメンが追加される。貧弱な身体をしたビジュアルはあまり好きではない。KI2のGargosのようなのを期待していた。

 

2015年2月27日

アガノスが追加される。ようやく自分好みのキャラが来たかと喜び勇んで使ってみたが、立ち回りが全くわからず負けまくる。中段もコマ投げもなく、どうやって崩せばいいかわからなかった。メインキャラにするかどうか逡巡する。

 

2015年3月27日

久子が追加される。久子はKI勢以外にも注目されていたので、久子がきっかけで新規が増えないものかと期待する。また今回のアップデートでアガノスが強化されて戦えるレベルになった。久子とアガノスを使い比べて、どちらをメインキャラにするか考え始める。

 

2015年4月中旬

アガノスと久子を比較した結果アガノスの方がキャラランクは上であると判断。アガノスを新たなメインキャラとして据える。新キャラを模索し始めたきっかけがカーンラーの登場であるのに、サンダーと同じくカーンラーが苦手なアガノスを選ぶのは本末転倒であると感じなくもない。

 

2015年5月1日

シンダーが追加される。ノリの良い悪役になって復活。

 

ここ数ヶ月は忙しくて、アガノスでトレモ、野良でちょっと対戦するぐらいだった。

 

2015年5月17日

第六回殺戮本能トーナメントが開催される。第四回と第五回は見ていなかったのでわからないが、第六回は対戦したことがないプレイヤーも多く、見ていて新鮮だった。

 

2015年5月29日

アリアが追加。本音ではロボットではなく人間の美人キャラを期待していた、ランブルフィッシュ2のベアトリスみたいのを。

 

2015年6月26日

対戦会でアガノスを使用し、サンダーよりアガノスの方が強いと確信するようになる。

 

2015年7月

忙しくてほとんど対戦できず。EVOは日本勢が活躍したという話を聞く。ドミーさんという強いプレイヤーがいたことに驚く。

 

2015年8月4日~9月8日

S3に参戦が決定したラッシュが一定の期間使用可能になった。まだ開発途中であるので技は少なく、オートもPとKで共通。

 

2015年10月24~25日

コンボクラッシュジャパンが開催される。自分は未だにオフライン対戦をしたことがない…

 

2015年11月22日

キラーインスティンクト二周年!!

 

現在

S3に備えてアガノスを練習中。

 

来月はシャドージェイゴが追加され、来年はS3が始まります。S3は、既にバトルトードのラッシュの参戦が確定しています。過去作のキャラで登場していないのは、キム・ウー、タスク、アイドル、ガルゴスの4キャラ。アイドルとガルゴスはボスキャラなので追加されるかどうかはわかりませんが、もし追加されたらビジュアル的なインパクトはありますね。キム・ウーとタスクは恐らく参戦することになるでしょう。キム・ウーはインファイトキャラ、タスクは中距離が強いキャラになると予想しています。S3でも9キャラ増えるとしたら、総勢27人になりちょうどいい人数になりそうです。またKIは対戦が面白いだけでなくBGMも非常に魅力的。こっちにも期待したいですね。

 

キラーインスティンクトは思い入れのあるゲームになりつつあるので、これからも続けていきたいです。S3ではオフの大会に出ることを目標に頑張ります。